皆様へ

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文化遺産総合活用推進事業における写真展が
お陰様で昨日、松坂屋南館美術館前ロビーより幕を開けることができました。
公募点数も当初の予想を上回り96点と沢山の方にご応募頂くことができました。応募者方々も米国領事から高校生まで幅広く、県内の文化遺産を各々の視点で表現され、これまで地域という極めてローカルに感じていた場所が見直される機会となっております。
 
本事業は、各会場の持つ歴史を楽しみながら、今の時代を考える機会になると感じています。この写真展であらためて人間の記憶が、私達の遺産であることを自覚できます。
そのように思うのは一体なぜか。
それは、本事業の「写真」が、カメラマン澤尾康博氏により1枚ずつ命を吹き込まれていることに秘密があります。撮影された写真が、澤尾康博氏の一瞬の中に永遠をつかまえる感性が技術によりデジタルから人へ近づいていく。その工程は、人→デジタル→人から人へ。
 
この写真展を見ながら、私は、古代遺跡に残した障壁画に始まり古代の人が目で見たものを別な形に表現する、いわば芸術を始めたその時を思い学びます。人は素直に、純粋に形に興味を持ったと思います。世界最古の絵は砂で描かれた自身の手です。今見ている形への興味を、古代から今にわたり人は表しつづけている。
 
 
撮影者の記憶の思い出と、見る人の思い出が重層し、かつ、社会と時代の過去と今が渾然一体に混ざりあう。
地域の写真であること、地域に愛着のある撮影者と写真には見えない歴史を感じます。 
様々な写真から、かつての時代を、祖父や祖母、父母友人。ご覧頂く皆さんが、この写真展で自分の思い出と重ねていくことができます。
 
このように、記憶の重層を皆さまに楽しんで
頂きながら本事業は3月末まで開催致します。
 
本事業に、ご協力頂いております皆様、各会場ご協力にご尽力賜ります方々、すべての方に深く感謝申し上げます。
 
 
 
写真展「有ui為」写真で残す愛知の文化遺産
私の中にあるヴァナキュラーに会いにこの写真展へどうか、更に広く皆様にお伝え頂けますよう宜しくお願いいたします。
 
 
日本の伝統文化をつなぐ
市川櫻香

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